2013年3月14日木曜日

流行性角結膜炎後の点状表層角膜炎による混濁

流行目後の角膜混濁の回復にびっくりしたので一寸見てください。

この様なEKC(流行性角結膜炎の略)の治癒後の角膜混濁は「時間経過で薄くなるのを待つ」以外手がないと言うのが、我々眼科医の常識です。これまで40年そのようにしてきました。

ところがこの症例はわずか5週間でほぼ完璧に混濁が消失したのです。

この方マイボームを診ると明らかな機能不全があるのです、以前から眼精疲労があり、隠れドライアイなのです。

そこで私は「ドライアイの治療を念のためにやりますか、・・・・・それで治ると保証は出来ませんが」と提案しました。

治療法は、
1)マイボーム腺内部の詰まった油を圧出する。(私のYouTubeチャンネルに動画)
2)リンデロンA点眼薬+タリビッド点眼薬1日4~5回点眼
3)クラリス200mg2錠朝晩×3週
4)瞼を温める

その経過です。
写真がなければどのドクターも「嘘でしょう・・・・・そんな2ヶ月も経った表層角膜炎が3週間やそこらで消える、信じられないね」と取り合ってくれないでしょう。

私自身「先生なぜ治らないと言われたこの濁り治ったんでしょうね?」と聞かれて説明に窮しました。

「瘢痕状の点状の白くなっている部分は、実は瘢痕ではなくて、薄い汚れが張り付いている、と言う状態なのでしょうか?病理学的に我々の今までの考えが正しく無かったのでしょうね」


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