2022年8月18日木曜日

パキラを種から育てる

パキラを種から育てる  我が家の表通りのトックリキワタ並木の中に1本だけパキラの木がある。 10年以上前に小さな花屋さんがあってその花屋さんが移転するときに鉢植えのパキラを地植えにしたらしい。 幹もそれほど太くないし高さも5m程度でそれほど大きくない、周りのトックリキワタは電信柱を超える高さで幹も一抱えするほど大きい。  そのパキラの木に花が咲き結実するようになった、開花結実するようになったのはおそらく4~5年ほど前からのようである。 パキラの実は見た目はトックリキワタとそっくりで、いつも近くにあるので見ていたはずなのだがほとんど気にもせずにいた。  観葉植物で人気のパキラは沖縄でも鉢植えで出回っているし人気の高いものだが、鉢植えではなかなか開花することはなくパキラの花を見た人は沖縄でも少ない、ましてや結実する木やその実を見ることも稀なのである。
パキラの花 花は夜開き翌朝はこの白いおしべが茶色になって見る影もない、しかし曇った日は朝になても開いていることもある。 この時期春先に開花結実したものと花が同時に着いているのが見られる。 丸くマークしたところに実が見えます。 とてもかたい殻の中に種子がびっしり詰まっている、大きめの実では種子が30個から40個ほど隙間なく詰まっている。
パキラの実が食べられることを聞いた、孫と一緒に実を取ってきてしっかりゆでて食べてみた、味はちょうどソラマメと同じでまあまあまずくはない。 食べた後ネットで調べると、「カイエンナッツと呼ばれ昔は食料になっていたが現在では、中南米や台湾などでは食料としての販売は禁止されている」という。 毒性があるのだという、ジャガイモの発芽時の毒と同じソラニンが含まれていて加熱が足りない状態で大量に食べると中毒を起こすのだそうだ。 幸い私たちはよく加熱してしかも4~5個と少量しか食べなかったので難をまぬかれたようである。 種を育てる パキラの実は発芽率の高い種子だというので育ててみることにした。
水に浸し乾燥しないようにキッチンペーパーをかぶせると3日もしないうちに芽が出始める。 1週間前後で子葉の緑が濃くなってきた。
1個の種子から根が3本も出ている、ほぼ同じ大きさの根が出ているのもあれば、 発芽したばっかり生まれたばかりから親子に近い大きさの差のあるものがたくさんある。 この様に1個の種子から複数の芽が出る種子を「多胚種子」というのだそうだ、 普通我々は1個の種からは1本の芽が出るものと固定観念があるが、ほかにもこの他にも多くの多胚種子の植物はあるらしい。 柑橘類ミカンの仲間の種もこの「多胚種子」なのだという。
しっかりした苗を鉢に植え付ける。小さな本葉が双葉の間からちょっと見える。 2週間もせずに本葉がぐんぐん伸びてきた。